産業廃棄物処理業, 月101-500件, 業務委託契約書

年間5000件、印紙代100万円を超える膨大な契約書類のやりとりを電子化へ

東港金属株式会社
代表取締役 福田 隆様

自社開発の産廃業者向けプラットフォームとのAPI連携も目指す

はじめに御社の事業概要を教えていただけますか。

東港金属は、明治35年に金属古物商として創業した、2019年の今年で117年目を迎える廃棄物処理が主軸事業の会社です。

ビルや工場などの建築物を解体したときに排出される金属を資源としてリサイクルし、金属メーカーに納入する金属リサイクル事業のほか、プラスチック、ガラス、陶磁器、木材といった産業廃棄物を中間加工して素材ごとに選別し、石油代替燃料やリサイクル品の材料にする産業廃棄物の処理事業などを行っています。

東港金属株式会社 代表取締役 福田 隆氏

東港金属株式会社 代表取締役 福田 隆様

産業廃棄物の処理の流れはどのようになっているのでしょうか。

産業廃棄物は、本来廃棄物を出した方が処理していただくべきなんですが、大変な手間がかかります。通常は、産業廃棄物を処理するための許可証をもっている業者に委託します。

その委託には契約書が不可欠なんですね。産業廃棄物を出す会社は、それを運搬する会社、処分する会社、それぞれと別個に契約を結ばなければいけません。当社は運搬と処分の両方を担っていますので、両方当社で行う場合は、1箇所の契約先と2つの契約書を交わすことになります。

次に産業廃棄物を当社の処理施設に運び込み、リサイクルのための中間加工を行ったあと、必要としているメーカーや処分場にそれらの素材を納入します。ここでもその納入先と別の契約が必要です。納入先は数十件程度と多くありませんが、産業廃棄物を排出する会社や建設・解体現場はたくさんありますから、契約書の数は膨大なものとなります。

年間にするとトータルで5200〜5300件、1カ月間に400件以上発生する計算です。

その契約書のやりとりにクラウドサインを導入くださったわけですが、効果はいかがですか。

産業廃棄物の排出と加工品納入の両方で、新規に契約する取引先はもちろん、契約の更新タイミングを迎えた取引先についても、クラウドサインを使った電子契約に徐々に切り替えています。

Microsoft Wordで契約書のひな形に記入した後、PDF化してクラウドサインにアップロードし先方に送るというシンプルな使い方ですが、思ったよりサクッと簡単にできましたね。

社内で電子契約に関する研修を実施したときは、初めての人でもほぼ迷うことなくすぐに使いこなしていました。簡単に使えるのは本当にいいところだと思います。

従来やりとりしていた紙の契約書。廃棄物の素材の種類ごとに数量などを細かく指定する必要がある

従来やりとりしていた紙の契約書。廃棄物の素材の種類ごとに数量などを細かく指定する必要がある

やりとりの手間軽減や契約締結期間の短縮といった面ではどうでしょうか。

紙書類でやりとりしていたときは、Wordのひな形への記入、プリントアウト、製本、押印、印紙貼り付けを行い、郵送するという手間がかかっていました。さらに相手から届いた契約書の返却管理、帳簿への反映、保管と、合計で9段階もの工程が必要だったんですね。契約締結までに2〜3週間かかることもざらでした。

クラウドサインにしたことで、Wordのひな形に記入した後、PDF化してアップロードし、クラウドサインで送信するというたった3つの工程に圧縮されました。契約締結も遅くて3〜4日、早ければ当日に完了します。それに、年間にすると100万円以上はかかっている印紙費用、これもほとんどゼロになるわけです。

契約書類は最低5年間の保存義務がありますから、紙だと常に少なくとも2万5000件以上をどこかに保管しておく必要もありました。適切に処理しているか行政が抜き打ちで調査に来ることもありますので、その際はダンボールをひっくり返して探し出さなければいけない。

クラウドサインだとパソコン上で検索すればいいだけなので、楽ですよね。

クラウドサインを選んでいただいた理由をご教示いただけますか。

やはり、弁護士ドットコムが運営しているという安心感がありましたね。

許可を得て行う産業廃棄物処理という事業では、安心して利用できるサービスでなければ使えません。電子契約が有効であるというエビデンスも揃っていて、安心・確実だと思えたのがクラウドサインだけだったんです。

今後クラウドサインでこんなことができたら、というような要望がありましたら。

廃棄物に関する委託契約書の作成というのは、半分は事務処理でありながら、もう半分は企業間の代表同士が交わすきちんとした書類でもあります。ただ非常に件数が多いですから、事務処理的な側面では作業負担を軽くしたい。一方で、企業間で結ぶ契約書としては正確に承認手続きをしなければなりません。

クラウドサインは作成した契約書の転送履歴も把握でき、相手方のしかるべき担当者が電子署名する仕組みになっています。今後という意味では、必要に応じて手書きサインなども選択できるとうれしいですね。

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今後他の業務や事業でクラウドサインを利用する計画はありますか。

もともとクラウドサインには、子会社が開発中の産廃業者・産廃加工業者向けプラットフォームである「ReSACO(リサコ)」と連携させる電子契約用のツールを探していたときに出会ったんです。ただ、産業廃棄物の処理手続の緊急性が高かったので、親会社である当社が先がけて導入することになりましたが……。

RESACO

ReSACOは中古品の売買や産業廃棄物を排出する際の企業同士のマッチングをサポートするサービスで、このなかでクラウドサインとAPI連携して契約書を簡単にやりとりできるようにする予定です。

業界の同業者も契約書のやりとりについては同じように困っていて、話をするとクラウドサインの価値もしっかり理解していただけます。たくさんの企業にこのプラットフォームを利用していたければと願っています。

もちろん契約は廃棄物にかかわるところだけではないですから、いずれはクラウドサインを取引先とのあらゆる契約に応用していきたいですね。開発中のプラットフォームでも売買契約や基本取引契約などで利用できるでしょう。

多くの書類で物理的な印影が必要ないことを広く知ってもらって、とにかくたくさんの人にクラウドサインを試してみてほしいですね。